艦船ニュース
10月23日,令和5年度計画による新造輸送艦“あまつそら”が,内海造船瀬戸田工場で進水した。本艦は陸上自衛隊が,陸海空三自衛隊の共同部隊である自衛隊海上輸送群向けに整備中の“にほんばれ”型輸送艦(LCU)の2番艦で,就役は令和7年度末の予定。基準排水量約2,400トン。
10月1日に創設50年の節目を迎えた海上保安庁の潜水士のトップ集団である特殊救難隊は同日,新たに6人の隊員が研修を終え,横浜の第3管区海上保安本部で修了証を授与,シンボルであるオレンジ色のベレー帽と制服を貸与された。(海上保安協会 新聞事業部次長 米田 堅持)
第4回世界海上保安機関長官級会合が9月10~12日にイタリア・ローマで開催され,海上保安庁からは瀬口良夫・海上保安庁長官が出席し,イタリア・コースト・ガードのカルローネ・ニコラ長官と共同議長を務めた。日本国外での開催は初めてで,イタリア・コースト・ガードの創立160周年に合わせ実現した。 初参加のデンマークやフィンランド,アフリカ連合委員会など22カ国8機関を含む99の国・地域と115の海上保安機関等の代表が集結し過去最大となった。 (海上保安協会 新聞事業部次長 米田 堅持)
第1管区海上保安本部は,砕氷能力を持ち,長く北海道のフラッグ・シップとして親しまれていた巡視船“そうや”(PLH-01)が11月12日に解役されることを発表した。 本船は昭和52年(1977年)計画で建造され同53年11月22日に就役した,海保で最も古い巡視船である。2010年に延命工事を実施していたが,老朽化が目立つことから12月19日に船名と船板を引き継いで就役する予定の新しい“そうや”(4,000総トン)と入れ替わることになった。 新“そうや”も砕氷能力を持ち,遠隔放水銃や遠隔採証装置,停船命令等表示装置などを備えている。 (海上保安協会 新聞事業部次長 米田 堅持)
尖閣諸島をはじめとする領海警備の強化や大規模・重大事案の同時発生に対応するために新造されている巡視船“ひろしま”の進水式が,三菱重工マリタイムシステムズ(岡山県玉野市)で行なわれた。 本船は令和4年度(2022年度)補正計画で整備された“みやこ”型の7番船で,全長約120メートル,幅約14メートルで,2026年の引渡しを予定している。また,建造中の同型船“ごとう”(PL-205)は10月31日に就役し長崎海上保安部に配属される。両船ともに公称船型は3,500型で主機ディーゼル,速力は25ノット以上で主兵装40ミリ単装機銃2基。(海上保安協会 新聞事業部次長 米田 堅持)
9月27日,舞鶴の海上保安学校(第8管区)の卒業式が挙行され,石破茂首相と古川康副国交相が出席した。 石破首相は学生隊の行進展示を視閲後に卒業式で式辞を述べ,卒業生たちと記念撮影を行なった。現役の首相が海上保安学校の卒業式に出席するのは安倍晋三氏以来6年ぶり2人目となる。(役職は当日のもの)(海上保安協会 新聞事業部次長 米田 堅持)
9月中,防衛省・自衛隊は,わが国近海で,中国海軍の新型空母福建Fujianと,ロシア海軍の新鋭戦略原潜ボレイBorey型の行動を初めて確認した。 ▷9月11日,午後1時頃,海上自衛隊は,沖縄県魚釣島の北西約200キロを南西進する中国海軍の空母福建,ソブレメンヌイSovremennyy級駆逐艦(艦番号136),旅洋II型駆逐艦(同152)を確認した。 ▷9月24日午前5時頃,海上自衛隊は,北海道宗谷岬の北東約40キロを西進するロシア海軍のボレイ型戦略原潜,スラヴァSlava級巡洋艦(艦番号011),バクラザンBaklazhan型救難曳船を確認した。 これらに対し,海上自衛隊は,第2航空群(八戸)および5航空群(那覇)所属のP-3C哨戒機,第1ミサイル艇隊(余市)所属のミサイル艇“わかたか”等により,警戒監視・情報収集を行なった。
防衛省は,10月7日,海上プラットフォーム向けに開発中の2タイプのスタンド・オフ・ミサイルについて,先頃,開発社の三菱重工と,相次いで量産契約が成立したと発表した。これらは潜水艦の魚雷発射管から発射される潜水艦発射型誘導弾と,水上艦の専用4連装発射筒等で運用される12式地対艦誘導弾能力向上型(艦発型)で,前者は9月1日付け,後者は10月6日付けでそれぞれ契約された。部隊での運用開始はいずれも令和9年度(2027年度)頃を予定している。
昨年2月に防衛省が設置した防衛有識者会議(座長榊原元経団連会長ほか16名)は,9月19日,近く改訂される国家防衛戦略等についての提言を発表した。提言では,わが国周辺国の活動が活発化する中,反撃能力や継戦能力も含め,抑止力・対処力のさらなる強化を喫緊の課題とし,無人アセットやVLS搭載潜水艦等の戦略装備の導入を検討すべきと記した。さらにVLS搭載潜水艦については,「次世代の動力」の活用(原潜保有)を検討し,必要な研究・技術開発を行なっていくべきであるとしている。
9月30日,防衛省は,米ロッキード・マーチンの試験施設に搭載中のイージス・システム搭載艦(ASEV)1番艦用のSPY-7(V)1レーダーが,艦艇搭載化に向けた統合試験を開始したと発表した。このSPY-7(V)1のアンテナは本年6月に同社から防衛省に納品され,同社の試験施設に組み込み試験に備えていたもので,イージス武器システムに連接し,実目標の捜索,探知,識別,追尾等,レーダーとしての一連の機能が検証される。さらに今後は2番艦向けアンテナの試験も予定されており,これらは試験終了後,日本に輸送され,造船所で建造中の艦に搭載される。
海上自衛隊は,9月29日,塩釜沖で,海上保安庁との共同訓練を実施した。参加部隊は海上自衛隊が第15護衛隊,護衛艦“しらぬい”,海上保安庁が:第2管区海上保安本部,巡視艇“まつしま”“うみぎり”,MH968回転翼機。訓練項目は①総合的な対処・連携強化に係る訓練として,情報共有訓練,護衛艦と巡視船の運動要領等に関する訓練,②重要施設等に向かう不審船を想定した,共同追跡・監視訓練,停船措置訓練。
9月1日~10月21日,海上自衛隊は各国と以下の訓練を実施した。 ▷日トンガ共同訓練,9月1~5日,トンガのヌクアロファおよび同周辺海域で実施。参加部隊は海自がIPD25派遣立入検査隊,トンガ海軍が海軍隊員。訓練項目は立入検査訓練および舟艇整備訓練。 ▷日米共同訓練(RESCUE FLAG IWAKUNI),9月2~12日,岩国航空基地周辺,豊後水道周辺および四国南方の海空域で実施。参加兵力は海自がUS-2救難機,航空自衛隊がU-125A救難捜索機,UH-60J救難ヘリコプター,米空軍がMC-130J輸送機,HH-60W救難ヘリコプター,米海兵隊がF-35B戦闘機,MV-22輸送機,AH-1攻撃ヘリコプター,CH-53輸送ヘリコプター。訓練項目は捜索救助訓練。 ▷日英諾共同訓練,9月2日~10月21日,日本周辺海域から東シナ海,西太平洋,南シナ海を経てインド洋に至る海空域で実施。参加部隊は海自が護衛艦“あけぼの”(IPD25第4水上部隊),英海空軍が空母1隻,駆逐艦1隻,フリゲイト1隻,給油艦1隻,ノルウェー海軍がフリゲイト1隻。
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