●MISCとサムスンが開発 アンモニア燃料電池タンカー

マレーシア海運MISC(Malaysia International Shipping Corp.)と韓国サムスン重工(SHI)は9月24日,プロトン交換膜燃料電池(PEMFC:Proton Exchange Membrane Fuel Cell)技術を搭載した世界初のアンモニア系水素燃料電池LR2(Large Range 2)タンカーの設計で,フランス船級協会(BV)よりAiPを取得したと発表した。韓国のPEMFC大手プロバイダーのヴィンセンが開発した技術と,同じく韓国のパナシア設計のアンモニア分解システムを統合し,115,000重量トン級のタンカーを開発したもの。これまで小型船や補助用途に限られていた燃料電池は,この設計により船舶の推進や荷役,船内需要など大電力供給を可能とし,ゼロエミッションの促進やメンテナンス・コスト削減に貢献,より広範な分野への導入の可能性が広がった。実船建造に向け船主および運航者のMISCは船舶運航,実現可能性調査などを主導し,SHIが船舶設計,システム統合,BVが規制遵守の確保,リスク評価の実施などを行なう。

(MISC)

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内外商船

●クルーズ船で「ハンタウイルス」発症 死者も

オランダのオーシャンワイド・エクスペディションが運航する探検クルーズ船ホンディウスHondius(6,603総トン,船客定員170名,2019年竣工。写真)で,ネズミなどの齧歯(げっし)動物が媒介するハンタウイルスの集団感染が発生し死者が出た。同船はアルゼンチンのウシュアイアを4月1日に出航し,トリスタン・ダ・クーニャ,セントヘレナなどを経て5月4日カーボ・ヴェルデに到着。この間4月11日に70歳の男性が死亡,セントヘレナで下船したその夫人(69)も南アへ移動後に発症し死亡,5月2日には船内で3人目の死者が出た。セントヘレナで下船した約30人のほか,症状のある数名が下船(他島を含む)した以外,カーボ・ヴェルデで乗客は下船せず,船はカナリア諸島テネリフェ島へ向かい,入港後の11日までに残りの乗客全員と一部乗員の計122人が下船した。感染疑いのある者や発症者・接触者などは下船後各地の医療機関などで隔離観察・治療を受けた。世界保健機関(WHO)によると感染確認は計13人で,うち死亡者は3人。ホンディウスはテネリフェ島を出て18日にロッテルダムに到着,残りの乗員と医療スタッフの下船後,船内清掃