シンガポールのSTエンジニアリングがベノイ造船所で建造している,シンガ ポール海軍向けの新型水上戦闘艦MRCV(Multi-Role Combat Vessel)の1番艦 ヴィクトリーVictory(88)が,10月21日に進水した。同級は1988~90年に同 型6隻が就役したヴィクトリー級コルベットの代艦として,同数の6隻を建造 する計画。 排水量8,000トン,全長150メートル,幅21メートルと,シンガポール軍艦と しては最大の規模を持つ。対空・対水上・対潜の能力に加えて,各種無人ヴィ ークルの母艦機能に重点を置く。またコンテナ8個分のスペースを持つミッシ ョン・ベイを有する。主な兵装は76ミリ砲STRALES,30ミリ機銃装備の遠隔操 作式ウェポン・ステーションMK30-C,対空ミサイルはMICAとアスター。対艦ミ サイルの機種は未確定。(ST Engineering 2025/10/21)
10月6日にヴィシャーカパトナムで,インド海軍向けの小型対潜艦ASW SWC (Anti-Submarine Warfare Shallow Water Craft)ことアルナラArnala級の2 番艦アンドロスAndrothの就役式典が挙行された。6月に就役したネームシッ プに続くもので,配備先は東部方面艦隊。コルカタのガーデン・リーチ造船所 で建造した。排水量1,500トン,全長77.6メートル,幅10.5メートル,吃水2.7 メートル,主機ディーゼル(ウォータージェット3基)。RBU-6000対潜ロケッ ト発射機1基,3連装短魚雷発射管2基,30ミリ遠隔操作式機銃1基,12.7ミ リ遠隔操作式機銃2基を装備する。(Naval News 2025/10/9)
HD現代重工の関係者が,ハンチントン・インガルスのインガルス造船所を3 日間にわたって訪問,造船技術や建造プロセスに関して意見を交換した。両社 は今年4月に,艦艇建造・造修の分野で協業の機会を追求するという趣旨の了 解覚書に調印している。(HII 2025/10/20)
ハンファ・オーシャンの巨済造船所で10月22日に,韓国海軍向けKSS-3バッ チ2潜水艦の1番艦チャン・ヨンシルJang Yeong-silが進水した。MTU 12V4000 U83ディーゼルを発電用機関とする通常動力だが,鉛蓄電池をリチウム・イオ ン蓄電池に変更,そこに燃料電池式AIPを組み合わせている。 水中排水量4,000トン,全長89.4メートル,幅9.7メートル,吃水7.6メート ル,水中速力20ノット。兵装は533ミリ魚雷発射管6門と,玄武IV-4弾道ミサ イル用の垂直発射筒を装備する。魚雷発射管の兵装ハンドリングはバブコック 製のWHLS(Weapon Handling and Launch System)を使用しており,長魚雷, 対艦ミサイル,機雷の搭載が可能。(Naval News 2025/10/22)
韓国を訪問したドナルド・トランプ米大統領は10月29日に,韓国とアメリカ の間で原子力機関に関する技術情報を共有することになると発言した。韓国向 けの原潜を建造する話が具体化した場合,建造はペンシルヴェニア州フィラデ ルフィアで行なうとしている。フィラデルフィアの造船所は昨年,韓国のハン ファ・オーシャンが傘下に収めている。(Breaking Defense 2025/10/29)
ニュージーランド海軍司令官のガーリン・ゴールディング少将が訪日,10月 20日に中谷防衛相(当時)と会談した。これは,ニュージーランド海軍現有の アンザックAnzac級フリゲイトの後継として,先にオーストラリアが採用を決 めたFFM発展型に関心を示していることを示す動き。すでに昨年6月,ニュー ジーランドのクリストファー・ルクソン首相がFFM2番艦“くまの”を視察し ている。 アンザック級はオーストラリアとニュージーランドの共通装備であり,ニュ ージーランド向けの艦はオーストラリアで建造された。そうした経緯を考える と,本級の後継艦についてもオーストラリアと足並みを揃えるのは理に適った 考え方といえる。 なお,オーストラリアのシドニーで開催された展示会“Indo Pacific International Maritime Exposition 2025”の席で三菱重工の関係者が,オー ストラリア向けのFFM発展型にはSSMとしてRGM-184A NSM(Naval Strike Missile)を搭載することを明らかにした,と報じられている。(Jane
サーブはスウェーデン軍国防資材局から,スウェーデン海軍向けのブレーキ ンゲBlekinge級ことA26型潜水艦2隻の建造について,最終分の追加契約を96 億クローネで受注した。建造に際して必要となる,各種資材とサービス業務で 構成する。 なお,A26型の建造計画は度重なる遅延とコスト上昇に見舞われている。当 初の計画では,2018~19年に引渡しを行ない,総経費84億クローネ(インフレ 反映後の数字では112億クローネ/10億ユーロ)となっていた。ところが,最新 の情報では1番艦の引渡しが2031年,2番艦の引渡しが2033年にずれ込み,総 経費は250億クローネ(23億ユーロ)に上昇している。 その一因として,海外カスタマーを獲得できていない事情がある。当初の計 画では,2019年6月までに海外カスタマーを獲得して経費分担するはずだった が,失注が続いている。(Saab 2025/10/13,Naval News 2025/10/14)
スペインの閣議が,スペイン海軍向けの新しい電子情報収集艦について,要 件定義フェーズの作業開始を承認した。これは,1992年に就役した情報収集艦 アレルタAlerta(A111)の代艦となるもの。BAM AGIという計画名称からする と,警備艦BAM(Buque de Accin Martima)ことメテオロMeteoro級をベースに する可能性が考えられる。同級はすでに,潜水艦救難艦のベースにもなってい る。(Navantia 2025/10/22)
ドイツ海軍が,ラインメタルとMBDAが共同開発した艦載レーザー兵器のデモ ンストレーターを領収した。これを10月28日に,ドイツのメッペンにある武器 弾薬の試験部門WTD91(Wehrtechnische Dienststelle fr Waffen und Munition)のレーザー兵器担当施設に搬入。これから試験を実施する。用途と しては,C-UAS(Counter-Unmanned Aircraft System),小艇との交戦,ミサ イルの迎撃を想定している。現行モデルの出力は20kWだが,100kWまでスケー ルアップする話もある。 ドイツ海軍この領収に先立ち,1年ほどの期間をかけて124型フリゲイト, ザクセンSachsen艦上で試験を実施していた。この試験での実射は100回を超え たという。(DefenseNews 2025/10/29)
ディール・ディフェンスが,ドイツ海軍の125型フリゲイト,バーデン・ヴ ュルテンベルクBaden-Wrttemberg (F222)での対空戦モジュール試験を成功 した。これは,MFE2025(Maritime Firing Exercise 2025,別名アンダヤ)と 呼ばれる演習で実施したもので,実戦を想定した運用環境下で試験したと説明 されている。 搭載した発射機は,同社製IRIS-T(InfraRed Imaging System-Tail/Thrust-Vector Controlled)空対空ミサイルを転用した,IRIS-T SLM(Surface Launched Medium Range)。目標の捜索・捕捉には,125型搭載 のヘンゾルト製TRS-4Dフェーズド・アレイ・レーダーを使用した。 この試験の背景には,同級がRIM-116 RAM対空ミサイル以外の対空兵装を備 えておらず,対空自衛能力の不足が露見した事情がある。同社が対空戦モジュ ール搭載のスタディ契約を受注したのは今年の初めで,話が出てから実現まで 10カ月というスピード作業と
ドイツ海軍は,イージス戦闘システム搭載の127型フリゲイト8隻の整備計 画を進めており,これに搭載するレーダーとして,RTXのレイセオン部門が手 掛けるAN/SPY-6(V)1の採用を決めた。米海軍向けと同様に37個のRMA(Radar Modular Assembly)で構成,米海軍経由のFMSで取得する。(RTX 2025/10/8)
フランス海軍向けFDI(Frgates de Dfense et d’Intervention)の1番艦ア ミラル・ロナルクAmiral Ronarc’h(D660)が試験航海を完了,建造所がある ロリアンを出航して,母港となるブレストに向かった。到着は9月19日で,10 月17日に同艦の引渡しが実現した。 なお,同級は5隻の建造を計画しているが,4,5番艦はシルヴァーA50 VLSのセル数を16から32に増すことになった。1~3番艦も後日に増設をす る。これにより,アスター対空ミサイルの搭載数を増す。 ギリシア向けのFDI HNは当初から32セル構成だが,フランス向けは予算の関 係から16セル構成になっていた。 (DGA 2025/9/15,同2025/10/17)
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